〜   ラクウェル・アップルゲイト   〜



フェルクレルングの暴走事故。
その被害は、史上類を見ない悲惨なものだった。
無数の死傷者、そして塵と化した建造物・・・。
栄華を謳歌した都市は、瞬時にして瓦礫と成り果てた。
だが、死の腕に抱擁されたものは、まだしも幸福だったかもしれない。
神の気まぐれで永らえてしまったものには、一層の責め苦が待ち受けていたのだった。
そう、この事故で被曝した薄幸の女戦士のように・・・。

「・・・・・」
ラクウェルは、爆風の衝撃からようやく立ち直った。
どれほど気を失っていたのか、時間の感覚が失われている。
朦朧とする頭をゆるゆると振りながら、気力を振り絞って身体を起こした。
そもそも、ここはどこなのだろうか?
街中のはずなのに、あまりにも風景が変貌してしまっていた。
歪んだ壁、撓んだ床、拗けたパイプの束・・・。
まるで創造主のヒステリーの産物の様に、あらゆる物がグロテスクに捻じ曲がっていた。
「・・・・・・」
状況の余りの凄惨さに、ラクウェルは言葉も出ない。
いったい何が起こったのか?
街の状況はどうなっているのか?
他の住人はどうなったのか?
沸き起こる疑問、不安に応える者はいない。
確かな現実は、自分がまだ生きている、という事だけだった。

ラクウェルは、必死に自身を鼓舞し、屋外を目指して歩き始めた。
といっても方角がはっきりしないため、勘に頼っただけの行軍ではあったが。
寂寞とした薄暗い空間は、ともすれば気力までも飲み込んでしまいそうだ。
呼べど応える声も無く、辺りは死の静寂に包まれている。
「大丈夫、だ・・・、きっと、皆・・・」
一人ごちる声も、自分で驚く程恐ろしく嗄れている。
ラクウェルは、重い身体を引き摺るようにして、一歩一歩を進めていった。
ふと気付くと、足元の感触が変わっている。
疲労と不安で注意が疎かになっていたようだ。
「・・・・・?」
ぐにゅりと不安定な地面は、一歩毎に脚を飲み込んでいく。
退こうにも、既にまともな地面がどっちだったか解らなくなっていた。
ずぶずぶと沈む床を掻き分けながら、ラクウェルは壁からの光源を目指して進んでいった。
ようやく視界を得られた時には、既に膝まで床に沈んでしまっていた。
床だと思っていたもの、それは・・・。
「・・・! な・・・ッ!?」
見れば床一帯が、不気味な緑色の物体で占められていた。
そこここから、触手のようなものが伸び、しゅるしゅると宙を探っている。
ラクウェルは、はっとして近くの窓を振り仰いだ。
これは確か、ドームの天蓋部にあった明かり取りの窓だった。
この窓からフロアまで、およそ高低差20メートル。
ということは、このドーム内20メートル分程が、この物体で埋め尽くされていることになる。
うっすら透明感のあるこの物体を見下ろすと、遥か下まで脈打つ細胞が蠢いているのだった。
流石のラクウェルも、この状況には戦慄した。
このまま沈み込み、「これ」に飲み込まれてしまったらどうなるのか?
ラクウェルはもがく様に手足を動かし、床から抜け出そうと前進した。
とりあえず、足場を確保しなければならない。
だが、泥のような「それ」は動くごとに手足を引きずり込み、思うように動くことが出来ない。
そうする内、「それ」の分泌する液体がラクウェルの衣服に染み込み、腐食し始めていった。
上着を、そして下着にまで染み渡った液体は、それらを蝕み、塵へと変えていく。
やがてラクウェルは、腐食を免れた丈夫なコート一枚の姿に晒されてしまった。

「う・・・、く・・・ッ」
屈辱的な姿にされても、ラクウェルには構っている余裕は無い。
それよりも、剥き出しになった股間にも液体が染み込んできていたのだ。
ラクウェルが身を捩って身体を動かすたび、じゅくじゅくと秘裂に粘液が染み込んでいく。
「・・・う、うぅっ、・・・ん、はぁ・・・っ」
次第に、ラクウェルの息遣いが甘く切ない喘ぎに変わっていく。
物体の粘液は、明らかにラクウェルの性感を引き起こしていた。
性経験の無いラクウェルにその効果は、顕著で、みるみる全身が汗ばんでいく。
「んんっ・・・、はう・・・、こ、こんな・・・ッ」
股間を擦り付ける様に腰を動かしながら進んでいる今の状態では、逃れることも不可能だった。
欲情し、充血し始めた陰唇がひくひくと震え、物欲しげに開き始めていた。
ぷちゅ・・・ちゅく・・・にちゃぁ・・・
「んは・・・、く・・・、はぁ・・・ん」

ラクウェルの吐息は、既に嬌声に変わってきていた。
股間と床の間には、ラクウェルが動くたびねっとりとした粘液が糸を引く。
それは既に粘液だけではなく、ラクウェルの愛液すら混じり出していた。
「はぁ、うぅんっ、・・・くは・・・っ」
下半身から広がる甘美な快感に、ラクウェルは思わず移動のペースを落としてしまう。
「獲物」が弛緩したその瞬間を、「それ」は見逃さなかった。
今や十分に潤い、受け入れる準備の整った女性器に触手を伸ばしたのだった。

ずぶ、ぐぢゅうっ、ぶちん、ぶちゅちゅちゅうぅ・・・
「ひはぁああぁっ!くひ、はふっ、ああぁぁあぁんッ!!」

触手に突然処女を奪われ、激痛と驚きにラクウェルは声を張り上げる。
だが肉欲に刺激されていた肉体は、待ちかねた挿入に歓喜の震えに悶えた。
ラクウェルの貞操を貫いた触手は、容赦なく奥へと潜り込み、抽送を繰り返す。
うねうねと蠕動しながら膣を犯し尽くす触手に、ラクウェルの官能はたちまち高められていく。
「んあぅっ!!はぁんっ!はっ、あぁ、ひはぁ、・・・くぅ・・・んッ!!」
ぶちゅ、じょぴ、じゅぷん、ぢょぷ・・・

結合部からはみるみる愛液が溢れ出し、床の生物に吸い込まれていく。
ラクウェルは快感に必死で抗いながら、触手から逃れようと身体を動かす。
それでも生物に捕らえられている格好では、蝸牛の様な動きしか出来ないのだった。
胎内の触手は休み無く暴れ回り、膣内を隅々まで汚していく。
柔軟に変形する触手は、ペニスでは有り得ない至高の快楽をラクウェルに与えているのだった。
「ふぁはっ、くはぁっ、うぁんっ、ふぅ、はひぃ・・・ッ!」
普段からは想像も出来ないほど可愛らしい喘ぎ声を上げ続けるラクウェル。
自制を失いつつあるためか、緩んだ口からはだらしなく涎が垂れ落ちてきた。
じょぴっ、ぶちゅっ、ぬぢゅ、ぐちゅるぅ・・・
溢れ出す勢いの愛液は、女体が限界を迎えつつあることを物語っていた。
「ひ、んひっ、かはぁ、はんっ、ふあぁぁんッッ!!!」
理性の飛んだ嬌声を上げ、ラクウェルは遂に絶頂に至った。
ぷっしゃああぁぁああぁぁぁ・・・
大きく開いた股間から、盛大に潮を吹いて果てる。
生物は、さらなる愛液を引き出すべく、「獲物」を攻め立てるのだった。

ラクウェルがようやく「それ」から抜け出したのは、半日も経ってからだった。
僅か10数メートルほどの移動に、それほどかかってしまったのだった。
その間、何本もの触手に犯され、何度も何度もイカされてしまった。
結果、ラクウェルの肉体は汚染され、病を抱えることとなった。
興奮すると、肉欲を抑えられない身体にされてしまったのだった・・・。

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