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出会いはいつも突然だ。次の日文雄は仕事が終ると急いで会社を出、あの娘が待っているいつもの場所へと急いだ。誰もいない早朝の街はおそろしい程静まりかえっていた。天気が悪く、まだ辺りは暗かった。心なしか霧がかかっていて、どんよりと重たい空気が漂っていた。
一歩一歩、例の電柱に近づいていったが、まだ女の姿は見えなかった。
(やっぱり冗談だったのか・・・。間に受けた俺が馬鹿だったなぁ。)そう文雄は呟いた。
と、突然電柱の陰から女が姿を現した。
「やっぱり来てくれたんですね。お待ちしてました。さおりと言います。」
落ち着いた中にもどこかあどけなさが残る声が響いた。表情はほとんど崩さず、まるで魂を抜かれてしまったかのような印象を受けた。身長は165cmはあろうか。ほっそりとした身体に透き通るような白い肌が、より一層病的に見えた。シャツの上からも分かるふっくらとした形の良い胸が唯一、生身の女であることを想わせた。
「どうして俺を呼んだりしたんだい?」文雄は頭にある一番の疑問を投げかけた。
「実はお願いがあるんです。」
「お願い?」
「そう、お願い。変に思わないでください。」一呼吸入れて女は言った。
「私に調教して欲しいんです。」
「調教?」
文雄は女の言ってることが理解できなかった。
「私にHな調教をしてください。」
小さな声だがしっかりとした意志の強い声が朝の空気を震わせた。
文雄は調教という言葉よりHなという言葉により反応した。そして女の顔から足元までゆっくりと舐めるように見た。そして、不意に現実に戻されたように急いで辺りを見回した。
「どうしたの?」女は驚いたように尋ねた。
「いや、何でもない。」
文雄は一瞬、悪い奴らとグルになり美人局でも企んでいるのではないかと恐れた。しかしそれも徒労に終った。ここにいるのは文雄とこの女の二人だけだった。
街はまだ眠っていた。
「なぜこんな見ず知らずの俺にそんなこと頼むんだい?」
「私も考えた結果なんです。初めはSMクラブやネットサイトなどに顔を出してパートナーを探したりもしたんです。でもダメなんです。みんなその道には精通している人達なんでしょうけど、何かが違うんです。いかにもって感じが強くて・・・。もっと自然な感じでプレー出来るような、日常性の中での自然な出会いが欲しかったんです。そんな時にああいう方法をふと思いついたんです。誰かが私を見つけてくれるまであそこで待ってみようかと・・・。」
女は口を閉じ、それ以上語ろうとしなかった。文雄もそれ以上聞き出すのは無理だと悟り、追及することを止めた。
「ただ約束して欲しいんです。」
「約束?」
「はい。最後までは、SEXまではダメなんです。」
「どうして?」
「それは聞かないでください・・・。」
文雄は戸惑った。一体どうなっているのか・・・。しかし、目の前にいるこの女の裸が見られ、Hなことが出来ると思えばそれで十分ではないか・・・。
「分かった。約束するよ。」文雄は小さく答えた。
「それでは今度の日曜日、またここで・・・。」
女はそう言うと文雄に背を向け、真っ直ぐな道を一人歩き出した。数十メートル歩くと角を曲がり姿を消した。雲の切れ間から朝日が差し込み、小鳥のさえずりが聞こえてきた。街は眠りから覚めようとしていた。
「来てくれたんですね。」数日が過ぎ、いつもの場所に女はすでに居た。
その声を聴いてて文雄は少し安心したが、これから始まる行為を思うと全身に熱いモノが走った。
「こんなことするのは今日が初めてだからちょっと緊張して・・・。」女の声が少し震えていた。
「ところで調教ってどこでやるんだい? どこかホテルでも行くのかい?」
「いいえ、ここです。」
「ここ?」
「そう、この場所です。このまっすぐな一本道がプレイスポットです。」文雄は見渡す限り何も無いこの道の端の方へ目をやった。
「露出プレイか・・・?」文雄はつぶやいた。
「やっぱり初めは怖いからいつもより人通りの少ない日を選んだの」
女がこの日を選んだのは正解だと文雄は思った。日曜の朝はいつも以上にひっそりとしていた。
「じゃあ、服全部脱いで。」
「はい・・・。」女は弱々しい声で答えた。
清楚なシャツとスカートが一層この女を華奢に見せた。ボタンを外す指が微かに震えていた。呼吸の乱れが文雄の耳に届いた。女はシャツを脱ぐとスカートのファスナーに手をかけ、ゆっくり下に下ろすと、するりとスカートが足元に落ちた。化粧を落とせばどこにでもいそうな顔立ちだろうか。しかし、服を脱いだその身体は細いながらも形の良い胸と引き締まったウエストのせいで特別な印象を文雄に与ええた。
「下着もとって・・・。」
「は、い・・・。」
女がゆっくりブラジャーを外すとおわん型の胸があらわになった。薄ピンク色の乳首が小指の頭大に固く大きくなっていた。
「ああっ・・・。」
女は声をもらすとゆっくり腰を左右に揺らしながらパンティーを下ろした。逆三角形の陰毛が草原のようにそこにあった。
「はずかしい・・・。」
女はうつむきながら直立不動で佇んでいた。
「ようし、それじゃこのままむこうの端までゆっくり歩くぞ。」
文雄は全裸になったこの女と一緒に歩き出した。
「ああっ・・・。」
女は苦しいような声を出した。
「どうした、はずかしいのか? こんなところ人に見られたら大変だぞ。」
「いや、言わないで・・・。」
女はモジモジと内股を擦り合わせるような格好でゆっくり歩き出した。朝の冷たい空気の刺激のせいか
乳首の赤みが増していた。足を踏み出すごとに形のよい胸が揺れた。内股で歩くせいか、ジョリジョリと陰毛のこすれる音が響いた。
「ううっ、苦しいです。もう歩けない。」
女は途中何度かそう言うとしゃがみこみ、その度に文雄に腕を取られ立ち上がらされた。
半分を過ぎた頃、女は突然小走りになった。
「もうダメ。ダメです。」
そう言うと残りの道を走り出した。文雄はその後を追った。
道の端までたどり着くと女はしゃがみこんだ。
「ああっ、もういきそうです。」
そう言うと女は自分の性器に手を当てた。左の指で陰唇を大きく開き、右の指で肥大したクリトリスを激しく刺激し始めた。
「うう〜、ああ、イクイク!」
女はそう叫ぶとそのまま地面に伏して動かなくなった。太ももから伝わって流れた白濁の愛液がアスファルトを濡らしていた。文雄は言葉も無くその光景をただ見ていた。
女が回復してから次の週もまた会う約束を交わし、二人は別れた。見た目とは違うその女の性癖に文雄は戸惑いながらも興奮を隠せなかった。
こうして一日目は終った。
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